
May 21, 2025
当社代表が下村博文元文部科学大臣と会談:教育×宇宙の未来戦略と日本の人材育成について
2025年5月21日、当社代表(杉原海)は、元文部科学大臣であり長年にわたり教育行政の第一線を担ってこられた下村博文氏と会談いたしました。
本会談は、東京都内にて行われ、会食を交えながら約二時間にわたり、教育と宇宙開発、さらにはAIを含む次世代産業の未来戦略について、密度の濃い意見交換を行いました。
下村氏は文部科学大臣として、学習指導要領の改訂や大学改革、さらにはSTEM教育の推進に携わり、日本の教育政策の方向性を形づくってきた人物です。会談冒頭では、その豊富なご経験を踏まえ、日本における教育制度の歴史的変遷と現在直面する課題について語っていただきました。
特に、理工系分野の人材不足が日本経済の成長や国際競争力に直結する問題であること、そしてSTEM教育における理数系人材の育成がいかに急務であるかという点は、当社の宇宙・AI事業とも深く関わる視点として強調されました。
続いて、議論は「教育と産業構造の接続性」へと広がりました。当社代表からは、技術の急速な進化が人間の本質的な能力とどのように拮抗し、あるいは乖離していくのかという問題提起を行い、人間性をいかに保持・育成していくかが文明存続に不可欠であるという見解を示しました。それに対して下村氏は、文部科学省の政策的観点から、教育が単なる知識伝達にとどまらず、社会的・倫理的価値観の形成や人間的成熟を支える基盤であることを確認し、次世代教育の本質は「人間力の涵養」であると応じられました。
また、会談では「学問の目的そのもの」を問い直す議論もなされました。AIが知識を自動生成する時代において、学問は果たして何のために存在するのか。知識の集積か、創造力の育成か、あるいは人間としての哲学的立脚点の確立か。下村氏は、教育政策を担った立場から「学問は人間が社会と歴史の中で自己を問い直し、未来を選択するための羅針盤である」と述べられ、その思想は当社の「宇宙を文化にする」というビジョンとも共鳴しました。
本会談を通じて、教育・AI・宇宙という一見異なる領域が、実は共通して「人材育成」という根幹で結ばれていることが明確となりました。
当社としても、この知見を事業戦略に反映し、AIと宇宙産業を支える新たな教育モデルの社会実装を進めてまいります。